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ブランド作りは”Why”から始めてみませんか

遊休農地活用プロジェクトや地産素材活用の新たな名産品作りなど、地域活性化やソーシャルグッドな取り組みには必ず「多くの人に知ってもらわねば」という課題がついてまわります。 さらに踏み込むと、「そして理解/共感してもらい、経済循環を生み出すことによって持続可能な取り組みとする」ということがマーケティングのゴールになることも多いのではないでしょうか。よくご相談も頂きます。 このゴールを達成するためには様々な要素/手法があると思いますが、今回は、特にその中でも根幹をなす「ブランド作り」について解説したいと思います。

 

ブランドとは「人の心の中にあるもの」。

みなさん”ブランド”と聞いたときに、まず思い浮かべるのはブランドのロゴのようなものではないでしょうか?日々利用する日用品から、特別な日に利用するレストランやホテルまで、私たちは日々様々な”ブランド”に触れて生活しています。例えば、食品業界の例です。

私たちの生活は、意識/無意識関わらず、その中から”ブランド”を選択し続け(時には購買行動も伴い)ていると言っても過言ではないかもしれません。 なのでいざ、”作る側”になった時に、なんとなくまず考えたくなるのが”ロゴがかわいいか/おしゃれか” ”目立つブランドか”といった、視覚情報の部分になります。 具体的には”おしゃれなロゴを作りたいのですが・・・”といったご相談をお持ちになられるケースが多いように思います。


では、ここで少し考えて頂きたいと思います。”あなたがブランドを選ぶ(支持する)基準はなんですか?”


はい、そうなんです。”ロゴがかっこいいから””ロゴの形が好きだから”で、ブランドを選ぶケースは実は、大変少ないのが実際なのだと思います。正直”そこまで意識していない”が、実際だと思います。


もちろん、服飾など一部の業種はロゴのカッコよさ、自分のテイストに合致するか、といった要素が重要な場面もあります。が、むしろ上記の食品の事例のように、意識/無意識の中で”自分の中ですでにそのブランドに対するイメージや印象があって”選択をしているのです。


つまり、”ブランド”とは、”どのようにデザインするか、表現するか”という「事業者の言いたいことをいう」という視点ではなく、”相手にどのように認知してもらうか”ということにフォーカスする必要があります。




 

なので”Why”から始めてみませんか?


たとえば、古民家をリノベーションしてカフェの運営をするとします。

”古民家をリノベーションする”ことは”What"です。この”What”にフォーカスして、”和のテイストだね”とか”シンプルなものがいいね”と検討を進めていくことは、盛り上がりやすいのですが往々にして”決まらない”ことが多いです。 なぜならば、”決めるべき条件がはっきりしない”からです。例えるなら”赤がいいか、青がいいか”を何の基準もなく話しているようなものです。 なので、なるべく”Why”から始めることをお勧めしています。


”そのブランドが存在する意義は何か?大義はなにか?”が考えるべき問いとなります。 専門用語ですが”Brand Purpose(ブランドパーパス)”といいます。興味ある方はググってみてください。 例えば古民家リノベーションの例でいくと、”なぜ古民家リノベーションをするのか?”という問いに対する答えを定義することになります。たとえば、”特定の地域に人を呼ぶため”や”空き家の再利用でサステナブルな社会をつくる”とか、がその答えとなります。




 

優先順位をつけて、1つに絞り込む


実際に考え始めると、いくつもの”Brand Purpose”が思い浮かぶかと思います。


古民家リノベーションの事例であれば、”古き良き日本家屋を残すことで日本文化を次代につなげる”という想いもあるでしょうし、”人口流出を少しでも食い止め、地域の賑わいを取り戻す”ということもありうるでしょう。もしかすると、”地域の方々の集いの場を作り、孤立を防ぐ”といったことかもしれません。 上記のような場合によくある悩みは”その全てが目的であり狙っていきたいと思っている”というケースです。

この場合はどのように考えればよいのでしょうか?


ブランドとは、”事業者が発信する情報”ではなく、”相手の中に作り上げられるもの”でした。

世の中のベストプラクティスを見ると、シンプルに絞り込んでいるケースが多いように思います。そして、もし複数の目的がある場合は、”ブランドを分ける”ということが行われていますよね。


これはあくまで”ブランド作り”という目線での考察です。もちろん、事業としては複数の目的を持ちながら計画し進められることを否定しているわけではありません。


ただブランド作りにおいては、”相手に理解して共感してもうらために、優先順位をつけ1つに絞り込む、ということが世の中のベストプラクティスだ”ということを意識されてもよいと思います。




 

”Why”はマーケティング活動の基準・指針

この”Why”を定義してから、具体的なクリエイティブや施策などの検討に入ります。


”Brand Purpose”がはっきりしていればもう、”青がいいか、赤がいいか”議論とは異なります。 ”相手の心にもってもらいたいブランド”がクリアになっているはずです。 その”ブランド”を伝えることをなるべく効率よく効果的に行うコミュニケーションを目指すことになります。


”青は落ち着いた印象、赤は情熱的な印象。Brand Purposeに照らすとどちらがあるべき色なのか”をしっかり関係者と認識をあわせながら進めることが可能となります。 そして、そのことがぶれずに”ブランドを相手の心に構築していく”ことにつながるのです。




 

だから、”Why”からはじめよう。


シンプルにまとめてみたいと思います。


・ブランドは「人の心の中にあるもの」。事業者の想いや言葉を押し付けるものではなく、相手の心に届けるもの。


・だからこそ”What”ではなく、ブランドの”Why”をまず考えよう。具体的には”ブランドの存在意義は何か?”の問いの答えを考える。 ・優先順位をつけて1つに絞り込もう。相手により届きやすくなります。




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こんにちは、

​のじまです。

WEBマーケティングに携わり、早20年近く。これまで多くのことを勉強させてもらいました。これからは、逆に私が社会に恩返しをする番だと思っています。

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